2012年11月28日水曜日

氷の華

とうとう唐松の葉も落ちて、
家の窓からも朝日が昇るのが見える季節になってきた。

日常の よろこび かなしみ いらだち・・
太陽は、いろんな感情を強烈な光で照らし、祓う。


眩しいくらいの月が沈んたあとの朝は、
寒い・・。
今年初、水道も凍結。



水たまりは、お約束のようにカイが通って形を変えた。
まだ厚くはない。

そして朝日が氷の華をきらきら照らす。
いよいよ
キラキラの季節がやってきた。


2012年11月26日月曜日

安曇野の糸


信州にある「ありあけ」という名前に惹かれて、
九州からカイと安曇野へやってきて、もうじき8年。

「あづみの」という地は、
私に、
「ご近所さん」「仕事仲間」「友人」「夫」・・・
たいせつな人たちを巡りあわせてくれました。

そして何年もかけて、
鍛えながら、
励ましながら、
私を「この地」にしっかりと結び付けてくれました。


「あづみの」から績まれた「糸」。
今まで私の中でばらばらに在ったものが、
今回のラジオの仕事を通して、
ひとつの「糸」により合わさってゆくのを感じています。




同じ安曇野の空の下、
放送を聴く人は、
どんな想いで聴くのだろう、
何を感じて、今、ここで、生きているのだろう・・
それを知りたくて、
それを分かち合いたくて、
ちっちゃな番組をつくりました。

「この人に この1曲」
毎回ゲストの方に
安曇野との「縁」「好きな場所」をお聴きし、
お好きな「1曲」とともにお届けする番組です。

これまでに17本収録しました。
17人の方のお話を聴かせてもらいました。


その「時間」、その「出会い」は、
すでに私の中で大切な「たからもの」になっています。

ひとりひとりの心の中にきらりと光るもの、
放送で届くでしょうか。
「聴くこと」「話すこと」「編集すること」・・・どれも難関です。

未知の放送業界、戸惑うこともめげることも多かったですが、
出会いの歓びと、
自分のこころの奥から湧いてくる想いに従って・・・
ようやく最初の「山」を越えました。


開局企画の「生番組」。
慌てふためいている私を、見守り支えてくれたスタッフ、友人。
もちろん、仕事をしながら日常をずっと支えてくれた夫。
本番前に突然届いたお花や贈り物、
そして励ましのファックスやメールに、始まる前から涙が止まらず、
本番中も、編集した人たちの声を聴きながら、溢れそうなものを抑えるのに必死でした。

これからまた「あづみの」が
どんな出会いをプレゼントしてくれて、
私たちは、どんな糸を織りなしてゆけるのか・・楽しみです。

11月24日、安曇野にコミュニティーFMが開局しました。


2012年11月18日日曜日

冬の匂い


15日朝、初雪。
カイにも積もってきたが、町に下りると雨に変わっていた。




その後冷たい雨が続いている。




今朝の太陽。
雨の間のわずかの日差しだった。



玄関までのアプローチは「きいろ」「あか」「ちゃいろ」・・
空に映えていた葉の色は地面に移ってゆく。


今朝は待ち時間が ぽっかり できて、
御法田へ。

そうか・・・、もうこんな季節だったんだ・・
安曇野の冬の風物詩「白鳥」たち。
多種のカモたちに混じって泳いでいた。



本格的な冬はもうそこまでやってきている。


2012年11月12日月曜日

紅葉

家の中まで色づいている。



黄色に染まる障子。


玄関を開ける度に、
鮮やかになってゆく葉は、
秋の深まりが刻々と見えるような気さえする。




葉が落ちてしまうまでの・・
この1年の豊かさを彩りで味わうような時間。

葉が落ちた後は
色のない世界、土が見えなくなる白い世界が待っている。


2012年11月9日金曜日

栄養たっぷり


体が 上からも下からもいろんなものを出したがって、
のたうちまわった一日の後、
夫がつくってくれたお粥は、不思議とハートマークが浮かんできたらしい。


心身温めてもらって、
一日延ばして行けた木曽。


「私たちを待っててくれた」って、
採らずに、
ちょうど食べごろになったきのこをちぎって、
大好きな夫婦につくってもらった、きのこ雑炊が美味しかったこと!





唐松が金色にひかる開田の晩秋。
これが雨のように降って散ると冬の始まり・・。

御嶽山の麓、
この夫婦のいるここは私の心のふるさと。

御嶽はもう6回雪を纏ったらしい、
あと一回纏えば、里にも雪が舞い降りる。


2012年11月6日火曜日

霧の中

11月3日

出会いの興奮で、
寝つけず、
そして夜中に目が覚めて、
星のきらめきに、
朝焼けの予感。
車を走らせる。


大町は雪が積もったかと思うくらい
稲刈りを終えた田んぼも、畑も、屋根の上も一面 霜で真っ白。



夜明けとともに、
霧の中から北アルプスが姿を見せる。
色も形も刻々と変える、桃色のような、水色のようなベールを纏って姿を隠した。



真っ白になったベンチ。散歩の人の口からも白い息が見える。

その足元には・・






果実も、葉も
氷のレースで縁どられている。








出会いの興奮は、
この晩、
はっきりと「言葉」となって、
直球で私の胸に打ち込まれ、
まだそれを十分消化できないまま、
この朝、帰り際に包まれた「霧の中」にいるようだ。

ワタシハ ドコヘ イキタイノ?




物事が明確になってゆく前の
ほんのりした期待と、
それを払いのけるほどのたちこめる不安。
今はそれを十分味わっていよう。