2012年10月31日水曜日

どんぐり


とうとう「炬燵」が登場する季節。
中は湯たんぽ。
薪ストーブを背にすると・・・ナカナカここからでられなくなる。



栗(九里)より(四里)、確かに甘かった十三里。
薪ストーブの火でホクホク・・。


今年は栗もどんぐりもこのあたりは豊作。
どんぐりは、いままで見たことがないくらい肥って「ピカピカ」光っている。
友人の子とどんぐり拾いへ。


必死に拾う母、
拾ったドングリを、
必死に口に入れようとする子・・・


必死に仲間に入りたがるカイ・・
私たちの頭に、
落葉の上にどんぐりが落ちてくる。


もう次のいのちが芽を出し始めている。



2012年10月24日水曜日

初冠雪

昨日は水墨画の様だった山の風景。


夜明け前からカイに起こされ、
布団から出られないほど冷え切った今朝。
しぶしぶ散歩に出ると、
だんだん明るくなってゆく空、
温まってくる体。


暗がりの中、北アルプスがくっきり白く光っていた。
一日降った里の雨は、山では雪だったのだろう。
朝焼けはこのあと、白銀の尾根を茜に染めた。


カイの瞳にも日が昇る。
前山の紅葉も一気にすすんで、日が差すと風景が変わっている。




先日、玄関先に置かれた「ツルウメモドキ」。
花と名前が一致しなかった私に近所の方が届けてくれたらしい。


その方のご主人がつくられた籠にさしてみたら・・
ストーブの横で、黄色だった種は見る見る間にはぜて、
赤や橙が目を楽しませてくれている。




2012年10月23日火曜日

下ってくる・・

紅葉が
中房線を・・




錦に、紅葉や山葡萄の葉が紅を添える。
お天井岳は稜線もくっきりと、いつでも雪を迎えられそう。





有明荘の有明紅葉も見ごろ。
一度枯れたようになり、もう一度真紅になったあと、
一気に散る。
その日の、その僅かの時間の美しいこと・・・
今年はいつかなあ・・

たるさわの滝も
もうじき落葉を掻かなくてよくなるという。

中房線は半ばあたりまで紅葉が降りてきている。

カイと秘密基地へ。
カイも葉っぱも苔も ひかる ヒカル・・・






行きはオコジョ、
帰りはツキノワグマに遭遇。
みんな冬に向けて栄養を蓄えるのに忙しい。

野生動物の住む森の中に、
私たち人間は道路をつくり、
彼らにとっては、凶器のような車で進出している。
・・とはいえ、お互い「いのち」は大事にしたい、
不幸な出会いがないよう、ご用心、ご用心・・・


2012年10月20日土曜日

朝霧

今朝もめっきり冷え込んで、
朝焼けの有明山はうっすら白化粧が桜色になっていた。

放射冷却で霧がゆったり昇ってくる。
「見えるね(アルプス)!朝食は外だ!」





朝露にひかる、稲刈り後の田んぼを通り、
まだくっきり見える有明山と北アルプスをみながら、
霧に向かって東へ下ってゆく。


前の車が見えなくなるほどの白いベールの中に入って・・



東山の山麓に来ると、
ベールは、私たちを纏ったり、はがしたり・・
アルプスは消えたり、現れたり・・・





霧で濡れた羽を乾かすトンボ、
飛び立てずじっと太陽の光を待っている。
ラベンーダーの香りがあたりを包む。








戻る頃には白馬までくっきりの西山。
今日もいい日でありますよう。

2012年10月17日水曜日

秋の空気

うまれる・・


今日も
雲の向こう、
東山の向こうから、


光の「源」・・・太陽




カイの赤毛と同じくらい、小径も赤く染まる。


秋の空気は、朝と晩で窓からの風景を少しずつ変えてゆく。
里にもずいぶん秋が降りてきた。


透き通った秋の空気に輝く安曇野の風景。

バックミラーやサイドミラー越しに フと、映るとき、
一瞬 頭の中のゴチャコチャした思考や感情が消えて、
一瞬 秋の空気の透明感、清涼感と同化したような気持ちになる。
ここに住んで、日常の中にある 何よりの幸せ。




時も止まっているような
光がつくりだす静寂。

西山に日が沈むと、夕焼け
そして星がまたたきはじめる。

繰り返しながら秋が深まってゆく。



2012年10月12日金曜日

御嶽山

「御嶽に、七回雪が降れば里に雪が降る。」
開田に住んでいた時、実際そうだった。

今年は、一度目の雪を纏った、と聞いた。

六合目からの静かな豊かな森。
なつかしくて、うれしくて、ゆっくり、ゆっくり登る。

八合目が近づくと、登山道を彩る落葉にドキドキ・・・


樹林帯を抜けると、視界が一気に広がり、
紅葉が下る、只中に立つ。
頭の上を雲が出来ては、形を変えて、猛スピードで降りてゆく。
下からはガスが上がり、目の前の風景を刻々と変える。
日が陰ると、一気に冷え、日が差すと、別世界のように暖かくなる。





二ノ池は、「地球創世記」にタイムスリップしたみたいな不思議な感覚になる、いつも。




「賽の河原」では、「あの世」と「この世」をほんとに渡っていくような・・・


三の池が見える。

・・と、ここまではよかったが・・ここで、鐘をついた後、道を間違えたらしい。
後から、下ってきた斜面を見上げてゾッとした。

急な天候の変化や落石がなかった、から、
こうして文字を打ったりしていられるが、
自分自身が「いのち」そのものなのだ
と、実感させてくれる緊張の時間だった。



「惑星」のような不思議な、そして美しい石たちに、渡してもらう。
巨人になったような気分、で。


誰もいない、晩秋の「三の池」の透明感・・。



見とれている場合ではなく、

・・・日が傾いていた。
ここから、八合目まで戻るのが、気がせいた分、長かったこと。



弱くなる光の中で、
発光しているかのような、蛍光色のような、
鮮やかなナナカマドの「紅」「橙」「黄」・・


光と並行して細くなってゆく、こころに、
ヤマハハコも応援。
熊笹の登山道で、一本だけ、
行きは閉じていたのに、光るように咲いていた。



車にたどり着いたときには、どっぷりと日も暮れて・・
ぎりぎりセーフでした。


呼んでくれてありがとう、御嶽山。
守ってくれてありがとう、御嶽山。

また来ますね!
これからも自然豊かな山でありますよう・・。