2013年7月28日日曜日

ふるさと






ふわりと浮かび上がる気球。
空からの安曇平。
先日歩いた 海の名の付く「湖」までの古代の湖(うみ)の道が見える。


地上に下りると・・







駐車場から聴こえてきたアルプホルンの音色。
ひとつ ひとつ 手作りなのだそうだ。
本場で聴いたことなどないのに
あたたかくなつかしいような音色が響く。


安曇野の風景を
スイスのようだと、長年住んでいた人から聞いたことがある。
また
在住のネパールの人は「故郷のポカラに似ている」と言っている。



・・先日 葦舟を曳いている時も感じたが、
ふと 
自分の「今 ここ」が 
自分だけど、自分でないような「いつかの ここ」と
同時に存在しているような、集まってくるような感覚。


今と昔
そして
洋の東西
・・「時間」や「空間」が、
飛んだり、歩いたりしながら 私の日常の中で
不思議に混ざりあう。


『あづみの』のもつ空気なのだろうか。


「はじめて」きた人が「故郷のように感じる」ということもある。
安曇野には
みんなの心のふかいところにある共通の
・・そんな表情、があるのかもしれない。

2013年7月27日土曜日

新年

マヤ歴では昨日から新しい年に入るというサイクルだったらしい。

たしかに
ここのところ 乘っているエスカレーターが動いてゆくように、
時代が、新しい流れに乗り始めている気がする。



いくつも種類があるらしい、この古代の暦が、
単に「時間の流れ」でなく
「意識のエネルギー」を表すものだったとしたら

多くの人が
今までの価値観に疑問を持ち始めたひとつの時代が過ぎ、
実際にいろんなカタチで 動き出している今、
新たな螺旋のサイクルが産まれたのだろう。



私にとっては
今 短い信州の夏本番 に突入。

「仕事」「行事」「約束」・・
コトバにすると分けられてしまうけど、
心の中では 人と出会う大切なジカン。

夏の カレンダーの余白はギッシリうまってきている。

その分大事な心の余白。
有明山・・頼みますよ!
見えても見えなくてもいつも見守ってくれる気がする。





山麓のリンゴはまだまだ小さいけど
うっすら色づき始めている。


そして、時計で感じられないジカンの流れ、
個人だけのものでない
おおきな意識の流れがあることを 感じる。




2013年7月24日水曜日

コマクサ

天気予報はかなり良くなかったけど、
山からは呼ばれている気がして燕岳へ出発。





ひさびさの山歩き。

ひとり 雨の静かな山の気に包まれて、
慌ただしい日常で 忘れかけていた自分の「呼吸」が蘇ってくる。
頭をよぎる「気になり事」も小さくなってゆく、
背負っているのは、
自分の「からだ」、そして その背中のザックだけ。


雨露滴る咲きかけた花々、咲き終わる花々が上り坂を励ましてくれる。
沢の湧き水は、雨でも清らかで甘く、のどを潤す・・山の「いのち」の源。







霧に包まれた燕山荘で 「山のはなし」を
オーナーにきかせてもらった後で見た「コマクサ」と「雷鳥」・・









どちらも
この厳しい自然環境の中で
「いのち」を精一杯燃やしている・・。

今までも何度もここで見てるはずなのに、
生まれたてのような「コマクサ」の可憐な姿に
じんと涙があふれた。



2013年7月22日月曜日

葦舟巡礼(2)





2日目、松川のちひろ美術館から、大町の麻倉まで、舟はゆく。


春に乗った空の舟「気球」から見た安曇平、
あの時のイメージを今、歩いているよろこび。

このあたりも太古は湖だったのだろうか・・
風は稲を湖面を渡る波に見せる。


舟に乗った子供たちの笑い声を聞きながら、
汗をだくだく流しながら、
みんなで舟を曳いて、一歩一歩進む。




「海」の字がつく神社で休憩。
名前に残る古代のロマン、もしくはメッセージ。



どこでも
なんでも
遊び場で、あそびで、
元気いっぱいのこどもたち。








暑かった。
熱かった。

いつも、車であっという間に過ぎていた道。
歩くことで、見えるもの、聴こえるもの、匂ってくるもの・・何より感じる太陽と風。
そして感じられることで 覚醒してゆく意識。
・・爺が岳、鹿島槍が少しずつ近づいてくるよろこび、充足感。





時には 身体をやすめる心地よい場所となってくれて、
無事 目的地までたどり着いた舟。

これから「何処へ」連れて行ってくれるだろうか、
まだわくわくしている私の「こころ」を。


2013年7月21日日曜日

葦舟巡礼

わくわくしてしかたない。
このイベントを聞いたときも、
この舟を見たときも・・。



木崎湖の葦で創られた舟。
太古の昔は「湖」だったという安曇平を、
その時代を空想しながら、
「海」の字のつく山の中腹を2日にわたって海ノ口まで歩く。
「原始感覚美術祭」イベントの一環。


お神酒をかけて 穂高神社を出発。






子供たちの太鼓が空へ軽快に響く。

普段車でしかとおらない場所を
「舟」を曳いて「歩く」・・不思議な感覚、愉快な感覚。


バイトで抜けて
今日は最初と最後だけ参加。



到着地点で
子どもたちは素っ裸で遊び始めた。
斜光で光る池も、田んぼも、雲もキラキラ光っている。

有明山が見ていた。


2013年7月19日金曜日

贈り物

時々は、
「わたし 何 やってるんだろう・・。」
って思うこともある。

時には 抱えきれずに 夫に愚痴ったり、あたったり・・
自分で自分を過剰に 「ヨシソシ」したり・・

でもみんなと同じように
ただ 自分の前にやってきたことを精一杯やっているだけ。
あたりまえのこと。

でも
昨日

突然
思いもかけない方から
思いもかけないときに
思いもかけない贈り物をされたら・・

「親元から 遠く安曇野で頑張る貴方へ」

手づくりの心のこもった贈り物。
信号で止まったときに読んだメッセージに
運転中 涙が止まらなくなってしまった。


いろんな人の想い、愛情 に支えられて
今 ここで 生かされていると改めて思いました。


2013年7月16日火曜日

夕焼けの後に

最近 驚くように鮮やかな金色の夕焼け雲が夏の空を輝かせている。

そのあとに・・



何かが始まる前のような、

光と闇が交替しながら産みだしてゆくものに、
立ち合っているような不思議なジカン。

たちこめて、また去ってゆく雲
近くに遠くに。


色を失った空に、
再び夕日の残照が映え、
見たこともない「カタチ」を雲は次々に創りだす。


仕事帰りに
「空が大変なことに・・」と電話で知らせてきた夫。

カイとすぐ飛び出せる準備をしながら思う。
私たちが一番大切にしてるのは、
きっと
ここで
こういう感動を ともに分かち合えること。



一緒に見たのは
天空のラピュタみたいな雲。
見る見る間に有明山にかかった。

2013年7月15日月曜日

ユリ

暑い緑の庭の中に

ユリの花びらも花弁も


太陽が
線香花火の玉のように
自らを燃やしているよう・・

少しずつ
色づいて生きた蕾・・




雨あがりの未明・・
今朝も開いた。