2012年6月29日金曜日

西へ

この時期特有の夏の空気と匂い。
刻々と変わる山の表情・・
少し後ろ髪をひかれながら、西へ、福岡へ。


先日の松本猛氏の講演。


松川村のある重文の弥勒菩薩像・・
これをこの地に持ち込み得たのは「だれ」か、
安曇野をつくったのは「だれ」か、という「安曇族」にまつわる話。


講演の中でも何度も出てくる、よく散歩に行くこのあたりの地名、
そして、実家にいるときよく行っていた福岡の地名・・・
血が騒ぐのは、知っている地名だから?
…それとも遠い祖先の血か?
そして有明山を見ると心がいつも落ち着くのも同じ理由なのだろうか?


「安曇野伝説 失われた弥勒の手」
新幹線の中で読みながら、歴史を、
血が騒ぐ、自分の中の「遠い記憶」を・・紐解いてみたい。



有明山の上で、太陽と雲が戯れているのを見ると
「みんな、集まれ~。」
って言っている気がする。
「あづみ」族にロマンを馳せる人たち、みんな。



2012年6月21日木曜日

台風一過

新月、台風が去った後の安曇野は、
何もかもが、
輝いていた。


空気の清さがいつもとまったくちがう。
風が、太陽と戯れ、
光と影のダンスに目が離せない。



木々も、水面も、
カイも、
目に入るものすべてがキラキラ輝く。

まるでそれ自身が発光しているかのように。





だいぶ成長した田んぼの稲の上に
風の通り道がはっきり見える。
船の上で、大海原をみているみたいに
波が、風が、語りかけてくる。


鳥のさえずりは、
澄んだ空気の中で鈴の音のように高く響く。
木々の、草木のざわめきは、
風に乗って とおくへ 運ばれていく。



肌に触れる風がどこまでも心地よく、やさしい。
こんなふうに感じたのは震災以来のような気がする。

この「奇跡の星」の
空気、水、ひかり・・
いのちの源・・・


2012年6月18日月曜日

「気球に乗って」

・・という唄がありましたが、


先週、道の駅の駐車場で乗せてもらった。
ふわっと浮かぶ感じのきもちのいいこと・・。

何もない、ただっぴろい駐車場に、
車がやってきて、気球が「膨らむ」、「飛ぶ」、「萎む」・・
車が行って、何事もなかったかのように戻る、駐車場。
力を合わせるスタッフの姿・・・
に見とれてしまった。
























よく見渡せた、初夏の安曇平と松本平。

大昔、ここは湖だった。

今、田植えが終わり、稲が伸び始めた水田が、朝のひかりを受けて鏡のように光っている。
そして麦秋。
霞の向こうにうっすらうかぶ東山。

あっという間の時空旅行。


2012年6月17日日曜日

さくらんぼ


うまれて初めて、もいだ。
うまれて初めて、もぎたてを食べた。
なんて、みずみずしくて甘いこと・・・。


鳥や虫につつかれるくらい熟した実。



梯子に登って見える景色。
もぐ感触。
「さる」の血が騒いだ。


こちらはまだこれから。



梅と見間違うくらいの「りんご」は
まだまだ・・・これから。

2012年6月9日土曜日

心遣い


両親が来るときいて、
玄関にそっと置かれていた、摘みたてのイチゴ。
皆がその香りと甘さによろこんだのはもちろん、
私には、その方の「こころ」がとっても嬉しかった。


「はじめて庭に咲いた薔薇よ。」
と頂いた薔薇は、部屋の空気を変えて、
高貴な気分へと誘ってくれた。



朝から雨が降る今日は、久しぶりの休養日にしよう。
散りゆくその薔薇の、姿、香り・・ゆっくり味あわせてもらおう。
薔薇を育てた方のおもいも。



人の「心遣い」に、気付けることもあるけれど、
気付けずも、どれだけ多くの人の、心配り、思いやりによって、
私たちは守られていることか、と思う。

外国の人と一緒に生活すると(西洋圏だけでなく同じアジア圏でも)、
自分より相手の気持ちや状況を自然と推し量り、優先させてあげられるのは、
日本独特の育ってきた文化の一つかもしれないなあとも思う。
モンゴルなどの辺境の村では同じ感覚を感じたけど。


でも、大きな眼で見れば、
私たちの目には見えなくても、
先人たちの、未来への「心遣い」の上に私たちは生きているのかもしれない。




2012年6月8日金曜日

精進料理


牛に牽かれて「善光寺」・・
宿坊の精進料理を頂いた。


お寺の隅々まで、整然と行き届いた空気。
活けられた花や、庭の樹木にも、「一期一会」のおもてなしの心を感じる。










一品一品 素材を大切に ていねいに 時間をかけてつくられているお料理。
主人とその両親、お姉さん・・見ず知らずだった関わりが、
こうして時間をかけて家族となってゆく「縁」の不思議。

「般若湯」とともに、美味しく楽しく、そして有難く頂いた。



バイカウツギ。
お料理を頂き、参拝した後のこころに、鮮やかな「白」が飛び込んできた。





2012年6月4日月曜日

庭づくり

最近ご縁を頂いた、ご近所の方から自宅の庭の山野草を分けてもらう。


林の中の、石の多い土壌の上に、
冬の・・というよりも、早春の寒さや高い木々に遮られる日照不足で、
植えたものは、義母が送ってくれた水仙と、
レモンバームにミヤマオダマキ、そして木以外、ほとんど根付かなかった。


彼女のお庭は、ご本と同じく、「凛」としていて、
隅々まで、ご夫婦の草木への愛情が行き渡っていて気持ちがいい。

それでも、里にあるお庭では、買った山野草は、3~4年が限度なのだそうだ。
うちは山だから大丈夫では?
と、かわいい、強そうな子たちを、少しづつ移植させてくれた。


フタバアオイには可愛い花がちょこんと、ひとつ。
親戚?のカンアオイも一緒に連れてきてくれた。


フタリシズカ。
ヒトリシズカは草むらに自生していたから、ここでも広がってくれそうな気がする。



先月、二人で石を並べた。
そして張り切って草を刈って・・
と、私が思いっきり刈っていたのは、
主人が大事に見守っていた(らしい)ドウダンツツジたち。
私は草刈をおろされ、山野草分配係に。
紫蘭が替りに植わった。


カイは、なぜか植えたところから、喜んで耕すから、
軽トラに収納。
ちょっと怒ってる。


サンリンソウの白は鮮やか。
うちに来てちょっと元気ないけど大丈夫かなあ。


お花の中で一番好きなミヤマオダマキ。
この色は初めて。
沢山種を落としてくれるといいな。