2011年7月31日日曜日

梅雨が明けたというのに、青空をちっとも見ない。

林の中で、沢のそばの我が家は、これまでにない湿度に覆われている。
朝晩は冷気と湿気を飛ばすために薪ストーブが燃えている。


湿気に心も覆われないように、
せめて目から心へ「涼」を。
割れたグラスを、夫が風鈴にしてくれた。




自作のグラスに、写真をカーテンフックにつけただけだけど、
心地よい金属音が鳴る。
沈みがちな心を、ふと気づかせてくれそうな、
引き上げてくれそうな高い音。




草刈先のお庭から、頂いたバラの花は、
色も香りも、一瞬別世界へ連れて行ってくれる。

停滞しそうな気持に、
「香り」や「音」は意外な扉を開けてくれる。
そして親しい会話や笑いは元気、元の気に戻してくれる。

2011年7月14日木曜日

おかえり!

2年ぶりにカイが戻ってきた。


ほとんど耳が聞こえなくなったカイは、すぐそばをとおる獣にも気が付かない。
沢の音も聞こえないらしく、以前のように吠えることも怯えることもない。
瞳も毛も、輝きが失せ、白くなり、犬も年を取るんンだ・・と当たり前のことに最初はショックだった。



帰ってきた日の晩は、稲光と落雷で、
さすがに聞こえなくても感じるようで震えていた。
なでていると、なつかしいカイの匂い、呼吸、感触。

激しい雷鳴に、ブレーカーも落ちて、
夫とカイと3人で、怯えて身を寄せてた時間の、
何ともいえない静けさと安らぎはふしぎだった。

カイ、帰ってきてくれてありがとう。
最後まで一緒にいさせてね。
またカイとの散歩が始まる。

2011年7月12日火曜日

梅雨明け

    先週末、突然梅雨が明け、まぶしいくらい鮮やかな夏山が一気に顔を出している。



「おいでヨ!」と言わんばかりに・・

そうはいっても、ままならない日常があるので、仕事の前に眺めるだけでも・・。
私たちはよく、朝食を外で(「外食」でなく「アウトドア」で。)食べる。



朝霧は山の表情を刻々と変えていく。
朝日が朝の空気を連れてくる。



身体はここにあるんだけれど、心と目線は稜線に奪われていく。
梅雨明けの光り輝く山。

私たちにとって3回目の夏。

2011年7月6日水曜日

惜別感無量

昭和5年、SL蒸気機関車の初代が、引退になったとき、当時の会社の社長が、惜しんでその汽車に刻んだ言葉。

「惜別感無量」・・・いかに、その汽車を、時間と手間をかけて愛おしんでいたかが伝わってくる。



夫は、丸20年乗ってた車を
(まだまだ働いてくれているのだけど)
車検を機に、仕事の都合で軽トラックに変えることにした。

家族も荷物も、いろんなところへ無事に運んでくれた車。
彼を、この土地、信州まで連れてきた車。


本人は別れを惜しむ間もなく、仕事に追われていると思っていたが、
「最後の最後まで、現場のシートを支えて守ってくれていたんだ。」
という言葉に、長年の愛車への信頼と愛情を感じた。
次に乗ってくれる人のところでも、大事にされるといいな。


手続きの間、小麦畑で風に吹かれて、待ちながら、、
「惜別感無量」という言葉がインパクトをもって、新鮮に感じるくらい、
私たちの時代は「モノ」を大事にできなくなっているんだな・・としみじみ思った。
使い捨ての対極にあるもの。


大事にしていこう。
新しいトラックも。
手にしているモノも。
これから手にするモノも。
もっと、もっと・・。



2011年7月3日日曜日

大豆種蒔き


畑は、トマトや胡瓜の黄色、トウガラシの白、ジャガイモの紫・・夏色の花が満開。


隣の小麦畑は、あっという間に刈り取られて、風景が変わった。
もう一方も、菜の花を、ちょうど今日、刈り取っていた。
菜種油をつくるのだ。


大きな機械に子供がちょこんと二人入って、袋からこぼれないように手伝っているのが、
かわいらしかった。


機械は早いなあ・・と感心しながら、大豆を植えていく。
今年は、枝豆だけでなく、味噌作り用まで収穫できますように・・・


友人の田んぼでは、合鴨がずいぶん大きくなっていた。
見ているだけでも心地よい初夏の風景・・・