2013年1月25日金曜日

くつろぎ

この家で過ごした、初めての冬は、
あまりの寒さに心身凍りついてしまった。

当時マイナス20度はざらだった「開田高原」の冬や、
標高2000m近くの「車山」での冬、
八甲田の山の中での、雪に閉ざされた冬・・・
「雪」の世界で冬を越してきたけれど、
私の、それまでの「冬」で、一番厳しく寒かった。



もともと避暑向きに建てられていたこの家。
・・今年は、二人で4度目の冬。
夫が家の防寒を少しづつ整えてくれて、
通気口が工夫され、床が上がり、ストーブが替り、
障子や、絨毯・・あたたかさを逃さないよう工夫を重ねて・・

全く生活のスタイルが違っていた私たちも、
感情をぶつけあったり、話し合ったりしながら、
「家」の中と同じように、
こころのなかにも
互いにとって心地の良いくつろげる場所を
創ってきたのだと思う。



相変わらず、外は寒い冬、
でも、
今は、このうちの、
この薪ストーブの前が、
どこよりも
あたたかくて
平和で
安らげる場所。

仕事の中で、日常生活の中で、
こころに中に湧いてくる「不安」「怒り」「かなしみ」・・・
「よろこび」も然り。
言葉にになってゆくものも、ゆかないものも、
ここで一緒にくつろいでいると・・・、

薪がぱちぱちとはじける音以外は、
いろんな音を吸収してしまう「雪」に包まれて
一つの感情に流されずに、
この「しづけさ」に
こころの奥深くの穏やかな場所に、
立ち返ることができる気がする。







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